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岩場のかげで

Kasarova様のチケットを紛失してから、これは何かの試練かも・・と放置。
この公演は26日のコンサート前に聴いておこうと思い高価であっても購入。もしも拾った人がいたらその人に福が回ったということで良いかと諦めたかけていた。

私は大きな公演の前には必ずといってよいほど、プロのかたのコンサートを聴くことにしている。今回は14日コンサートがあるから良いか・・しかも私が歌う曲が2曲も入っているし・・と思っていたふしがあった。が、このコンサートは残念ながら、私が思っていたもの(期待していたもの)とはかけ離れていた。参考にならなかったし、ある種の勇気、インスピレーションを頂けなかった。

そこで、昨日、駄目もとで公演元に電話をしてみた。廃棄処分した可能性が強いこと、購入した席のナンバーも購入記録もネット上に保管されていることから、一縷の望みをかけてみた。

駄目もと・・ところが対応して下さった方々が大変優しいかたで、発券証明書をもって入場を可能としてくださった。感謝である。そして今晩、ピアニストとの合わせの後、急きょ、無事にCARMEN2009に足を運ぶことができた。

彼女のオペラを聴くと、オペラ≒演歌を感じる。
完璧に自分のものになっているんだなぁ、これが。ただ、Carmenというイメージに合っているかというと・・・それは賛否両論かもしれない。でも今日も彼女は、彼女の歌、彼女のビゼー、Carmenを聴かせて下さった。ワタクシ的には超感動。

そして何といっても、Carmenといえばミカエラ♪
おそらく今一番自分が歌ってみたい役柄である。もともと仏語ができないくせに、フランス系音楽がなぜか好きな私。26日にラクメの花の二重唱を歌うが、思いっきりフランス語っぽく歌っている。もとへ。

主役のCarmenの音楽はどちらかというとスペイン的な要素、ラテン的要素満載・・ところが、このミカエラは実にフランス音楽を感じさせるのである。そして彼女の歌うアリアはとても綺麗なメロディと祈りが入っていて感動ものである。

そして今回この女性に挑むのは、関ジャニじゃなくて、Veronica Cangemiというアルゼンチン出身のソプラノ。とにかく、素晴らしい声量と伸びのある私ごのみの声であった。筋がとおっているところ、若くてまっすぐな感じがミカエラにとってもあっていたように思う。また、良い仕事してますね・・な声に出会えた。こんな感じのお声である。(you tubeヘ飛びます。)最後のアリアなぞは、とても表現力豊かで、Bravaが飛び交っていた。

藤原の方々も素晴らしい。
フラスキータをなさったかたなど、役作りも上手。メルセデスなぞはBenzのように(笑)しっかりとしていらっしゃって・・・。

ホセも後半になって声が伸びやかになってきた。ただ、私はこれぞエスカミーリョというものに出会ったことがない。やはり1曲目が有名だからだろうか・・・声は後半伸びやかになった。

この頃カーテンコールでは、拍手、手ふり、お礼ポーズのどれかをそのときの気持ちのままに表現している私である。今日は前回のロッシーニもそうだったが、ちょっと手を振ってみた・・・が、席が舞台すぐ横の2階だったのでなかなか視野に入らないせいか、気づいてくれない。はぁ~諦めて帰ろうかというときCangemiさんが気づいて下さり、挨拶の手を放して、両手で振り返して下さった。感激ぃ。一挙にポイント急上昇。

そして下を見ると、Kasarova様に群がる熱狂的前期高齢者的女性ファンが握手攻め。はぁ、やっぱり違う意味でも演歌を彷彿とさせますな。

ということで、今回ですっかりCangemiのミカエラファンにもなった。
ミカエラ歌いたいなぁ・・・。

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ちょっと私にとっては苦手なキリ様の筋の通りすぎているミカエラはこちら→you tubeへ飛びます。
Netrebk様バージョンはこちら→you tubeへ飛びます。

これに、フレーニ様を付け加えるとよくわかるのですが、声質によってそれぞれに違うイメージがはっきりとわかります。

美しいデュエットはゲオルグ&ドミンゴ様バージョンでどうぞ→you tubeへ飛びます。
by lakeforest | 2009-03-18 00:18 | 音楽

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