天(あま)が時

腹痛、頭痛、心痛の三大疾病ならぬ三大痛に悩まされた2週間。
三連休にヘロヘロの状態で、発表会に立った直後から(早ッ 笑)回復の兆しが見られ、頭痛は消え、お腹に力が入ってきた。

ということは発表会が不調の原因だったのか?
いやそうではあるまい。

会場に向うまで、何か抜けがらのようだった。
ピアノ合わせ以外1週間以上声をまともにだしていなかったせいか、直前の緊張感、集中力は極度に達していたように思う。

舞台そででは6‐7人いたが、何か孤独でひとりだった。
自分に言い聞かせる。
「大丈夫」
「でも失敗したら?」
「大丈夫。自分の実力以上のことは発揮できない。失敗しても失うものはないし、何も畏れることはない」
「超高音は出そうになかったら回避した方が良い?」
「何を今更!出なければ出ないで、エアで歌え!(笑)無理をしない。おちついてお腹から息を吸い、いつものように・・」
などと、陰の声との対話で確認をしながら舞台に臨む。
名前を呼ばれた時がピークで、心臓が飛び出し、会場をくまなく飛びまわっているようだった。

そして歌唱。
何はともあれ、言い聞かせた通り歌えたという充実感でいっぱいだった・・・。
不思議と力が湧いてきた。

つまり
このやり取りや歌唱、発表会が、自分を奮い立たせたのではないかと思っている。
今更ながら、自分に対する信頼感のような、自己肯定感ともいうようなものか・・。

身体の中に、あるべきものが呼び戻せたというべきか・・・不在者が戻ってきた・・そんな感じである。
神様の力を感じた一日だった。

感謝。

***
ちなみに歌った曲はマノンの「私が通りを歩けば」とガヴォット「甘い愛に誘う声に」。
祝日でにぎわうセーヌ川近くのCours-la-Reineで・・という設定。
若い女性が、人生哲学のようなものを語る部分であるが、この愛らしく憎めないマノン。

この後、サンスルピス神学院のシーンへとつながる。特にガヴォットの2番はデ・グリューを思いながらの歌詞だろうと私は解釈している。

聖→俗へ、フランスアミアン→パリ→サンスルピス→ル・アーブル→アメリカへと場所と心が同期したかのような設定、人間模様を、マスネが、実に見事に、その人間くささを浄化させるような音楽で表現している。大好きなオペラの一つである。
[PR]
by lakeforest | 2010-07-21 06:46 | 価値観

日々のできごとを、訪れた方々と分かち合えたら・・。( 本ブログの文章、データ等の無断転載、使用はおやめください。)


by lakeforest
プロフィールを見る
画像一覧