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legato

昨日、重唱コンサートのピアニストとの打ち合わせが終わった。私のお相手のかたは、その日も打ち合わせのあとにオペラの公演が近いということで、練習の時間がおしていらして、2回通して歌って終了となった。

私の今回歌う箇所は、兄のEnricoから始まる兄妹げんかにも似たシーンである。
一音目から、クラクラしそうな声だった。室内のガラスが割れんばかりの共鳴、チョー怒られそうな素晴らしい兄の声。妹ルチア、ヤバシ・・・なんてことを兄に叱られながら考えていたら、出だしからレガートな歌いだしがすっ飛んでしまった。

でもさすがである。1回も二人で合わせていないのにもかかわらず、私に合わせて下さった。そしてリードしてくださった。ピアニストのかたはコレペティトールでもあって、譜面とくに音価に忠実なかたである。当面の課題でもある「付点・複付点音符」の甘さをピシャリと!実は前回のレッスンの際に、付点をとるか、レガートを取るかと悩んでいたところであった。それはもちろん、両方きちんとできたら問題ないわけである。

つまり、付点音符の次の音(短音)が高音である場合、その音を確実にしようとして、発声にわずかながらHの音が聞こえてしまうことが問題だった。例えば、「Soffri」を「Soffri-i」と「i」が符点でしかも高音である場合に、「i」を確実にするためか、息を加えてしまい「Soffri-hi」と聞こえてしまうということである。イタリアから戻られたばかりの先生曰く、日本人ならごまかせるけど、イタリア人の耳じゃ○はもらえないとか・・・(笑)。

そして、学生時代からのお師匠(デル・モナコ系列)が言われる「レガートの概念」について話して下さった。私が抱いていた感覚とは少し違っていた。どうりで、例のジュリアードの授業でも、Callasが「legato」「legato」と叫んでいたわけだな・・・まぁ、ジュリアードのクラスの生徒は、音が少し踊っているような感覚で、つながっていないかったと感じる・・・フムフム。イタリアでも「legato!」の嵐だったそうだ。

練習中には、羊羹、アイロンで伸(の)すなどと表現されていたが、もっと音が生きているイメージだ。そんなこんなで、昨日は相手のかたに申し訳ない(こんな未熟な私で)と思いながらも気負わず、楽しんで歌おう、こんなステキなかたと重唱させていただくだけで気持ちは二重丸であるのだから♪人生レガートで・・・ということで。

PS:
重唱編コンサートの曲目は以下のとおり:

Mozart
『フィガロの結婚』より 手紙の二重唱/二幕フィナーレ
『ドン・ジョバンニ』より 一幕二重唱
『コジ・ファン・トゥッテ』より 二幕・姉妹の二重唱

Donizetti
『ラメルモールのルチア』より ルチア・エドガルドの二重唱、ルチア&エンリーコの二重唱
『ドン・パスクアーレ』より ノリーナ&パスクアーレの二重唱

Bellini
『ノルマ』より 二幕二重唱

Verdi
『マクベス』より 二幕フィナーレ
『トロヴァトーレ』より 四幕二重唱
『仮面舞踏会』より 二幕二重唱
『オテロ』より オテロ&イヤーゴの二重唱

Puccini
『蝶々夫人』より 花の二重唱/愛の二重唱
『ラ・ボエーム』より 一幕二重唱/四幕二重唱

Mascagni
『カヴァレリア・ルスティカーナ』より サントゥッツァ&トゥリッドゥの二重唱

Cilea
『アドリアーナ・ルクブルール』より 喧嘩の二重唱

Bizet
『カルメン』より 一幕五重唱/四幕フィナーレ

Delibes
『ラクメ』より 花の二重唱

R.Strauss
『薔薇の騎士』より 三重唱

以上。3時間で終わるかなぁ・・・・無理ッだね。
by lakeforest | 2008-09-14 08:18 | 音楽

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